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ごあいさつ 

私は作家を目指しています。

小説も書くし、エッセイも、コラムも書きます。

でも一番書きたいのは小説。

 

どうして、小説家になろうと決めたのかというと、

「ただ、なんとなく」というしかありません。

 

子供のころから、

「もし、魔法のランプがあって

もし、ずっと生活に困らないほどお金があったなら

文章を書いたり、絵を描いたりして生きていきたい」

とおもいつづけていました。

 

なんで?と聞かれたら、

自分のほうがなんで?と聞きたいくらいです。

だれに決められたかわからないけれど

それが一番自然なのだとおもったのです。

 

でもそれは一番の願いだから、

願っちゃいいけないんだという不思議な鍵を心にかけました。

一番大切な願いだから、

叶わないかったときのことを考えると、

ひどく悲しかったのです。

 

それに私でさえ作家に憧れているのだから、

そういう人は山ほどいるだろうともおもいました。

世界中の人はみんな、作家になりたい夢を心の奥にしまってるんだろうってね。

サッカー選手も、コックさんも、学校の先生も

実はみんな何かを作りたいんだって。

いまもちょっとだけ、そうおもってる。

それが文章って方法をとるかどうかは別としてね。

 

決して頭もいいわけでなく、

人気者でもなかった私は

そんな競争率のたかいものムリムリ!

できないよっておもったから、

小学校の卒業文集には

「将来の夢:公務員」

と書きました。

 

両親はにっこり

これで我が家は安泰。なんの問題もございません。

うちの子は本当に現実的で…おほほのほ

 

本当はなりたいものたくさんあったの。

ケーキ屋さん

女の大工さん

マンガ家

お花屋さん

お嫁さん

カウンセラーの先生

絵描きさん

 

でも、一番なりたいものをしまってしまうなら

他の夢も一緒にしまっておくべきだっておもった。

それにお母さんが許してくれないだろうって。

 

でも、なんだか全てをしまったあと、

心は妙にからっぽで

すーす風が通り抜けて

意味もなく、毎日が悲しかった。

 

それから長い間、ずっとからっぽな心は

毎日、夜の少しの時間

なんだか泣いているようだった。

 

「どうしたの?」

って声をかけても

「なんでもないよ」

っていう。

自分で鍵をかけたことを忘れてしまっていたんです。

そして鍵をどこにしまったかも。

 

心は素直じゃない時がありますね。

付き合ってくのはなかなかに大変です。

ただ、「どうしたの?」って声をかけたときは

どことなく嬉しそうでもありますよ。

 

 

引き出しの奥から鍵を見つけたのは

大分時間がたった後でした。

心はいじけにいじけ、

もうねじ曲がって、押しつぶされてしまいそうになっていましから

ちょっと鍵穴にそれが入るのか心配でした。

 

でも、鍵は開きました。

そして何十年かぶりに開けたその奥から

出るわ出るわ

私の夢たちが、

色をもって

踊りながら

大声をあげてよろこんでいるのです。

 

「やったやった、ようやく出れたよ!!!」

 

そして最後に心の隅から、小さいあの子がひっそりと出てきました。

遠慮するみたいに、ちょっと照れくさそうに、

「ひさしぶりだね」

といってきました。

 

だから私は書き始めます。

私の夢は作家になること。

ずっと一緒にこの小さな友達と生きることなのです。